
こういった経済的理由で看護師を諦めていませんか?ここではお金が理由で看護師を諦めている方へ有用な情報をお届けしています。
筆者もこの制度を利用して無事看護師になることができましたので、是非皆さんもこの制度を利用して看護師になってください。
R4.4.1から新制度となります。かなりお得な情報ですので是非最後まで読んでください!
東京都看護師等修学資金がおすすめ
この制度は東京都内にある看護師養成施設に通っている方限定の制度になります
R4.4.1より東京都に在住していれば、東京都内だけでなく、東京都外の学校も対象となりました。
もし該当する方で学費や授業料などお金に困っている方には是非検討すべき奨学金制度になります。
東京都看護師等修学資金制度とは何か
東京都では、都内の看護師等養成施設に在学し、将来都内で看護業務に従事しようとしている皆さんの修学を支援する、「看護師等修学資金貸与制度(貸付制度)」を設けています。
貸与を希望される方は、制度の趣旨等を理解し、卒業後の自分の進路を考えてお申し込みください。
なお、以下で「看護師等養成施設」とあるのは、都内の保健師、助産師、看護師及び准看護師を養成している、専門学校(通信制を含む。)、大学(大学院を含む。)、高等学校(衛生看護科)のことです。
と、東京都福祉保健局のホームページに記載してあります。
専門学校、大学、高校(衛生看護科)の生徒を対象とした制度となっています。
東京都看護師等修学資金の貸与額
この奨学金制度には以前まで2種類ありましたが、R4.4.1から一つにまとまり、内容も変更されました。
免除の条件は都内施設で働くか指定施設で働くかによって違います。
免除の条件 | 貸与金額 | 免除額 |
都内施設に5年間従事 | 25,000円/月
50,000円/月 75,000円/月 100,000円/月 |
25,000円×貸与月数 |
指定施設に5年間従事 | 25,000円/月
50,000円/月 75,000円/月 100,000円/月 |
25,000円×貸与月数
*25,000円の貸与者が対象 50,000円×貸与月数 *50,000円、75,000円、100,000円の貸与者が対象 |
指定施設に7年間従事 | 25,000円/月
50,000円/月 75,000円/月 100,000円/月 |
貸与月額×貸与月数
*25,000円、50,000円の貸与者が対象 75,000円×貸与月数 *75,000円、100,000円の貸与者が対象 |
看護業務上の理由による死亡又は心身の故障 | 25,000円/月
50,000円/月 75,000円/月 100,000円/月 |
貸与月額×貸与月数 |
*訪看での勤務は就業1年目から免除対象
この中から個々のご家庭の状況にあった金額を選択することができます。


指定施設とは?都内施設とは何か?
指定施設とは以下に当てはまる施設
- 200床未満の病院(医療法第7条) → 都内430病院が対象!
- 許可を受けた病床数のうち精神病床数が80%以上を占める病院(医療法第7条)
- ハンセン病療養所(国立療養所多磨全生園)(ハンセン病法第7条)
- 診療所(医療法第1条の5第2項) → クリニックは膨大な数があり個々の記載がないため、就職前に指定施設なのか要確認!
- 医療型障害児入所施設(自動福祉法第42条第2号)
- 指定発達支援医療機関(国立精神・神経センターのみ)(児童福祉法第6条の2の2第3項)
- 特定町村(保健師に限る。ただし東京都内に該当町村なし)(地域保健法第21条第2項第1号)
- 介護老人保健施設(介護保険法第8条第28項) → 都内204の老健が対象!
- 介護医療院(介護保険法第8条第29項)
- 訪問看護事業所 → 訪問看護ステーションは膨大な数があり個々の記載がないため、就職前に指定施設なのか要確認!
- 独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園(のぞみの園法第11条第1号)この施設のみ東京都外に所在
で、ここで多くの方が気になるところは、
- 医療法第7条の許可を受けた病床が200床未満の病院
だと思いますが、

具体的な施設においては東京都福祉保健局にある指定施設(2022年5月現在)をご覧ください。
都内施設とは都内
東京都のホームページには、都内施設とは、『都内に存する施設であって、医療法その他法令に基づき、保健師、助産師、看護師又は准看護師のいずれかを配置するもの』と記載してあります。
200床以上の大学病院も都立・公立病院は都内施設に含まれます。
ただ老人ホームなど老人福祉法の施設は都内施設に含まれませんので注意してください。
東京都看護師等修学資金のメリット
返済免除規定がある。
世の中様々な奨学金がありますが、返済免除規定があるのものは限られています。
まして免除の条件も学力で区別されるわけでなく、勤務期間によって返済が免除されるものは殆どありません。
借りられる金額が多い。
東京都看護師修学資金では借りられる金額が多いです。
最高で専門・大学限らず年間120万貸してもらえます。
看護学生は学生期間中に働ける時間が限りなく少ないので、これは非常に助かります。
期限守れば利息が掛からない。
看護師になり施設へ勤め始めると同時に支払いが始まります。
ローンを受けたことのある親御さんなら理解できると思いますが、銀行などで借りる利息はかなりネックです。
100万以上だと年15%近くの金利を掛けらるのが普通です。
これって結構きついですよね。
ですが、奨学金では決められた期限にしっかり返済していけば利息が掛かりません。
元金だけを返済すれば良いというのは非常に助かります。
返済期限は以下となります。
貸与月額 | 返還期間 | 月賦額*1 |
25,000円 | 貸与期間と同期間 | 25,000円 |
50,000円 | 貸与期間と同期間 | 50,000円*2 |
75,000円 | 貸与期間の1.5倍の期間 | 50,000円*2 |
100,000円 | 貸与期間の2倍の期間 | 50,000円*2 |
*1 希望により、月賦額の増額可能
*2 一定の条件を満たしたときは、月賦額を25,000円とすることも可能。
*東京都福祉保健局のホームページを参照
例1)50,000円を専門学校・大学・大学院で3年間借りた場合(合計180万円)
例2)100,000円を専門学校・大学・大学院で4年間借りた場合(合計480万円)
例3)75,000円を専門学校・大学・大学院で2年間だけ借りた場合(合計180万円)
借入条件が厳しくない。
貸与資格
- 保健師、助産師、看護師及び准看護師の養成施設又は大学院修士課程に在学していること。都外の養成施設等に在学している方は都内に住所があること。
- 成績優秀で心身健全な方 → 成績優秀とありますが、社会人で学生時代目立った成績ではありませんでしたが借りることができました。
- 経済的理由で修学が困難な方 → 前年度世帯年収800万を超えていましたが借りることができました。
- 同種の修学資金を借りていない方 → 育英会や民間の奨学金のことです。教育訓練給付金制度との同時受給は可能でした!
- 卒業または修了後、(都内)指定施設または都内施設において引き続き5年以上、看護業務に従事する意思を有する方 → 都内の学校を卒業して都内で働かない人は少ないと思います。
貸与資格に以上の条件がありますが、赤文字で示したとおり、審査はそれほど厳しくありませんでした。(申し込み状況によると思います)
なので成績優秀など一見躊躇してしまう文言が入っていたり、世帯年収が多くなってしまうご家庭でも、気にせず申し込んでいいと思います。
また看護業務に従事する際に以下のメリットもあります。
指定施設へ入職後、どうしても続けられないときもあります。そうした場合でも、転職先が指定施設ならば、返還免除規定を満たすので、従事期間が継続されます。
例えば指定施設Aで2年+指定施設で3年の合計5年で返済免除規定を満たすということも可能です。
ただし返還免除規定を満たす転職期間は1か月以内です。
1か月以上開いた場合、返還免除規定がなくなり、残額を全額返済しなくてはなりません。
1日8時間以上で週4日以上看護業務に勤務していれば、返還免除規定を満たすことができます。(月128h以上の勤務)
お子さんなどがいて、週5日40時間の勤務が難しい方などにはメリットとなります。
東京都修学資金は東京都福祉保健局の制度、教育訓練給付金は雇用保険の制度です。支給要件さえ満たせば、両方を同時に受けることもできます。
東京都看護師等修学資金のデメリット
東京都看護師等修学資金の返済についての疑問(R3以前の旧制度の情報であり、R4以降の新制度については確認中のため参考にしないでください)
返済規定によると
❶指定施設での従事期間が5年以上・・・返済免除
❷指定施設での従事期間が貸与期間を満たすが5年以内に退職・・・返済一部免除(裁量免除)
❸指定施設での従事期間が貸与期間に満たないで退職・・・全額返済
となっています。
所定の要件を満たした場合、所定の手続きを行うことによって、貸与を受けた修学資金の全部又は一部が免除される仕組み。
返済一部免除(裁量免除)の計算方法
例)貸与期間 2年間(24か月)
貸与額 768,000円(月32,000円)
従事月数 2年1か月(25か月)
免除額={25/(24×5/2)}×768,000円 ≒ 320,000円
返還額=768,000円 - 320,000円 = 448,000円
東京都看護師等修学資金に通る人とは?
東京都の審査があり、必要書類に前年の所得などの提出はありますが、審査の決定要因はわかりません。ただ自分や知り合い含め、応募した人は皆修学資金を受けることができていました。
審査の決定要因はわかりませんが、貸与には連帯保証人が二人必要であり、その保証人は無職や年金者ではなれないので、そこは注意が必要です。
東京都看護師等修学資金のまとめ
この奨学金制度は、東京都にある大病院などへの一極集中によって生じる看護師不足を解消するのが狙いの制度です。
だから指定施設が200床以下の病院や精神科病院などを指定施設として手当が厚くなっています。
しかし選択できる指定施設数は東京都の全施設の70%以上になり、絶対大学病院で働きたいといった方以外であれば、概ね希望通りの指定施設を選択できます。
なので、将来的に指定施設の病院などで勤務を考えている看護学生は絶対に利用すべき制度となっております。
看護学校では学ぶことがほんとに沢山あります。
是非この制度を利用して、お金の不安を抱かずに学ぶべきことに集中してもらえたらと思います。
*こういった制度は年度により変更されたりするので、詳細な情報は東京都のホームページで確認してください。
また下記記事に看護専門学校についてもまとめていますので、参考にしてもらえると良いと思います。