訪問看護の仕事内容は個々によって違う
訪問看護は急性期を脱し、在宅で過ごすことができるようになった患者を主治医の指示のもと看護(療養の世話や診療の補助)していくことが仕事となります。
バイタル測定などの健康管理
注射や点滴
褥瘡処置
体位変換
吸引
摘便
清拭
リハビリ
患者・家族への指導
ターミナルケア
など患者個々の状態により、必要なサービスが違います。
対象患者はがんやCOPD、認知症、ALSなどの難病患者など多岐に渡ります。
基本的に療養患者が多く、慌てる場面は殆どありませんが、患者の状態が多岐にわたることから、幅広い知識や技術、判断能力を必要とします。
では次に訪問看護をしていく上のメリットについて紹介していきます。
訪問看護のメリット
給与が高い
訪問看護師の平均給与は一般病院と同額若しくはそれ以上となるケースが多いです。
ベースは年収420万(月収35万ほど)~460万(月収35万+ボーナス)、訪問件数でインセンティブのつく事業所などでは、日勤のみで年収500万を超えることもあります。
一般病院でほぼ給料の変わらずに鬱々としている看護師さんには、頑張り次第で給料の上がる訪問看護はおすすめできます。
夜勤なし
訪問看護は日勤勤務のみであり、心身の状態をキープしやすく、規則正しく勤務することができます。
そのため体力的に夜勤が辛くなってきた看護師さんや小さなお子さんがいるママさん看護師には合っている仕事といえます。
土日祝休み
訪問看護は在宅生活が可能な患者をサポートしていく形になるため、常時看護が必要なわけではなく、基本的に土日祝休みが可能です。
サラリーマン主婦をもつ看護師さんやお子さんいる看護師さんなどには、土日祝休みというのは一緒に過ごすことのできる大切な時間となります。
残業少ない
事業所にもよりますが、一般病院のように残業が多く常態化しているということはありません。
そういった意味ではストレスなく働くことができると思います。
患者と深く関われる
病院というのは、分業制で多くの患者を見ているので、入院から退院までずっと同じ病棟で見ることは少ないですし、まして退院してからの状況を知ることは難しいです。
しかし訪問看護なら退院してからの在宅生活を看護していくことになるので、患者さんと生活面から関わることができて、関係性も築くことができるので、とてもやりがいがあります。
これは訪問看護をしていく上での最大のメリットかもしれません。
訪問看護のデメリット
オンコールがある
訪問看護は夜勤がありませんが、夜間の緊急時などに対応できるようにオンコールというものがあります。
事業所に勤める看護師の人数にもより回数は違いますが、概ね一回1000~3000円ほどでオンコールの当番があります。
患者の状態によっては、夜間自宅へ伺ったりもします。(患者層によって一概に何もないとは言えませんが、基本夜間は静かに過ぎることの方が多いです)
因みに緊急対応加算をとっていない事業所では、オンオールがありませんので、オンコール勘弁という看護師さんは入職前に確認しておくことをおすすめします。
高い知識・技術が必要
訪問看護の時間というのは限られています。
限られた時間で必要とするサービスを提供しなければなりません。
そのため、訪問する看護師はしっかりとした準備や素早く正確なフィジカルアセスメント、高く正確な手技にて、患者へ無駄なくスムーズにサービスを行っていくことが求められます。
また学び続けることも必要なため、勉強が苦手な方には大変です。
看護師一人で訪問する
訪問看護では担当看護師が一人で自宅へ伺うことになり、当然患者の注射や点滴作業、処置など一人で行わなければなりません。
助けてくれる人はいません。
また事業者の代表として一人で伺うわけですので、正しい知識・技術だけでなく、礼儀やマナー、責任感も必要とします。
こうしたことから、一人で完結できる一人前の看護師でないと勤めることは難しいかもしれません。
長期休暇がとりづらい
訪問看護では、土日祝休みのところが多く、年間平均120日ほどの休日があるところも多いですが、長期休暇に関してはとりづらいです。
理由としては、
スタッフ数が少ないこと
利用者自体が平日に利用すること
があげられます。
もちろんスタッフ間了承のもとで、長期休暇をとれるところもありますが、病院などに比べると取りづらいのは間違いないです。
訪問看護の一日の流れ
訪問看護師の一日の基本的な流れを紹介します。
主に午前2件、午後2~3件の訪問が一般的です。
一日の流れ | |
7:00 | 起床 |
9:00 | 訪問看護(2件) |
12:00 | 昼休み |
13:00 | 訪問看護(2~3件) |
17:00 | 看護記録、連絡業務 |
18:00 | 帰宅 |
23:00 | 就寝 |
Q&A
訪問看護は基本的に一件の訪問時間が30~90分であり、移動時間も含めると、一件に2時間くらいの時間を要します。
その為、大体一日4~5件の訪問といったところが多いです。
非常勤やパートといった形の場合、事業所によっては希望する曜日や時間帯で勤務をすることも可能です。
勤め方に関しては、病院より確実に融通が利くので、ちょっとした家計の足しに働きたい基本専業主婦の看護師さんにはおすすめです。
訪問看護は、決められた時間での訪問となるので、時間管理はしやすく、残業は殆どありません。
ただ事業所の運営状況によっては、残業がある事業所もある為、入職前に確認しておくことをおすすめします。
利用者の殆どが高齢者です。
ただ勤める事業者によっては、精神科の患者や小児科の患者もいるので、一概に高齢者ともいえません。
事業所によって、患者層に特徴があるので、入職前の確認はしておきましょう。
訪問看護師の役割とは?
訪問看護を利用する人の中には、寝たきりの患者を高齢者が見ているケースもあります。
また病院にあるような物品は家庭にはありませんし、毎日訪問することもできません。
そのため訪問看護師は、患者だけでなく家族の置かれている家庭環境も考えながら、両者にとってベストな選択をできるように常にサービスを考えて展開していく必要があります。
こうした意味で訪問看護はやりがいがあり、ほんとの意味での看護を展開しているといえます。
今後は患者自身が、病院ではなく、自宅で療養することが多くなるので、訪問看護の需要はますます高まります。
是非、一度訪問看護師として勤めてみてはいかがでしょうか?
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