退職を言い出せない5つの理由~あと一歩踏み出したい看護師さんへ向けて~

「また明日にしよう」

自分の好きな人へ想いを伝えるのって難しいですよね。

でも上司へ退職届を出すのも同じように難しいです。

「上司は今日忙しそうだ」

「今言ったら雰囲気悪くなりそうだな」

と、何かと理由をつけて逃げ道を作る。

最早自分に「言うぞ言うぞ詐欺」を働いている状態。

もう疲れませんか?

もう終わりにしましょう。

ここでは同じように退職を言い出せないで苦しむ看護師さんへ向けて、どうすべきかを書いています。

退職時の参考にしてもらえたらと思います。

 

病院を辞めたいけど言えない理由は?

上司へ言い出いだすタイミングがない

病院の退職に関しては、師長へ伝えることになります。

師長によっては話しかけづらい人もいますし、まして退職の話となると声かけづらいのは当然です。

また病院によっては、常にフロアに師長がいるとは限りませんので、タイミングも難しいです。

筆者も辞めると決めてから、退職を切り出すまでに1年近くを要しました。

「今日こそ帰りに言おう」と思っても、「疲れてるところに嫌な気分させたら悪いな」と気遣ってしまう。

「今日は朝行ったら言おう」と思っても、朝から楽しそうに話す上司を目の前にすると、「朝から気分悪くさせたらやりづらくなるな」と思ったり、

師長の傍に常に誰かがいて言えなかったりと、

なんだかんだで退職を切り出すのってタイミングが難しいですよね。。。

 

 

同僚に迷惑を掛けそう

退職希望は同僚に迷惑がかかると思ってしまいますよね。

自分がいなくなったら、その分のしわ寄せが同僚にいく。

それを考えたら退職なんて気軽に言えない。

「皆頑張っている、自分が甘えてるだけだ、、」

と、自分の限界を超えてまで頑張ろうとする人がいます。

気遣い屋さんほどこの傾向が強いです。

 

 

退職届提出~辞めるまでの周囲の反応が怖い

退職届を出した後の周りの反応が気になります。

「結婚していない人は逃げれていいねー」など嫌味を言われたり、退職すると知ったら冷たくされるんじゃないか。

無視されるんじゃないか!?

こんな不安を抱く方もいます。

 

 

家族に理解されるか不安

子供をもつ家庭での退職は全体に影響を及ぼす影響のあるものです。

「なんで辞めるんだ!責任感がないよ!」

「子供のことを考えていないんじゃないか」

と家族に反対されるんじゃないかと考えて、相談できない人もいます。

子供など家族がいる方などは退職に対して、どうしても慎重になります。

 

退職後に自分がどうなってしまうのか不安

退職希望者の中には、

「退職後、生活できなかったらどうしよう」

「仕事が見つからなかったらどうしよう」

「仕事についていけなかったらどうしよう」

「嫌な人がいたらどうしよう」

など退職していないのに不安を強く抱くことがあります。

物事を悲観的に捉える傾向のある人に多いです。

事前に不安を埋めるなど対策をとっておきましょう。

ただ知っておいてほしいのは、

心配事の9割は起こらない

といった本もあるくらい、不安は的中しません。

転職が怖い!?でも現状維持の方がもっと怖い理由!

退職したいと言えない不安の対処法

上司へ言い出いだすタイミングがない方

退職理由を明確にして、退職意思をしっかり伝える

退職理由を伝える際に、退職理由を明確にすることが大切です。

「感謝の言葉」を伝えた後に、「前向きな理由」「突っ込めない理由」を入れると受け入れてもらいやすいです。

感謝と成長意欲を含めた場合

例)〇月で退職しようと思っています。今まで働かせてもらって本当に感謝しています。本当は〇〇科に興味があったので、「退職は去年しよう」と考えていました。でもここでの仕事が思った以上に充実して楽しくて、考えていた時期よりもずっと長く働いてしまいました。ただやっぱり自分は〇〇科をもっと学びたいと思います。看護師になったときから考えていたからです。だから〇月でこの病院を退職しようと思います。

感謝と家庭の事情を含めた場合

例)〇月で退職しようと思っています。今まで働かせてもらって本当に感謝しています。本当はもっと長く勤めていきたいと思ってたのですが、家庭の事情(親の介護、転勤など)で退職しなければならなくなりました。今後はもう少しゆっくりした施設で働こうと思っています。だから〇月で退職させていただきます。

退職時は否定的な理由より、ポジティブな理由の方が相手も受け入れやすいです。

ネガティブだと「改善する」など引き留めやすい理由をつくってしまいます。

病院は否定せずに、ポジティブな退職理由を考えましょう。

 

圧しに負けて「ずるずる続けてしまう」という人は?

「転職理由が弱い人」「意思が弱い人」「押しに弱い人」は上司からしたら引き留めやすいです。

わざと話しを聞く態度をとらなかったり、なだめるように引き留めてくるでしょう。

でも、ずっと辞められずにずるずると仕事を続けてしまう人は、もう少し考えてみてください。

もしかしたら「退職しなくてもいい」と思っているのかもしれませんよ。

「忙しいけど、なんだかんだでうまくやっていけてる」のではないですか?

それなら今は続けていても良いと思います。

本当に退職したいと思ったときに、また考えればいいと思います。

だって退職が正解ではありませんし、正解は人によって違いますから。

自分が納得できる選択をすることが正解です。

 

 

「同僚に迷惑をかけるかも」と不安を抱く方

自分がいないと回らないと思っている方へ~病院組織はそんなに弱くない~
人はいなければいないで組織は回ります。

自分がいないと組織が回らない。こう言われて退職を迷っている人がいると思います。

ですが、はっきりいって、あなたがいなくても組織は回ります。

過小評価しているわけではなくて、組織はそんなに脆弱ではありません。

今まで、あの人が辞めたことで、病院が潰れたとか聴いたことありますか?

「ない」ですよね!?

どんなできる社員でも、いなくなれば、いないなりに仕事が周りますし、新たな人材が生まれるものです。

「いないと困る」といっているのは、引き留める方便や上司の都合の問題です。

 

辞めるまでの周囲の反応に不安を抱く方

退職を切り出すと、同僚によっては冷たくされることもあります。

同僚が冷たく接してくる理由は、第三者から退職を聞かされたときに生じやすいです。

「あんなに仲良かったのに相談もしてくれなかった」「退職するって先に言ってくれなかった」といった寂しさや疎外感です。

関係性が近い同僚ほど、退職について早く知っていたいものです。

退職を決めたら病棟で発表される前に伝えてあげてください。

それだけで先に知った同僚は協力的になり退職まで気持ちよく接してくれます。

 

家族に理解されるか不安を抱く方

もちろん家計を養わないといけないので、思いつきの退職はよくありません。

ですが、無理してまで退職を我慢するのはもっとよくありません。

心身の体調を崩してしまったら、養うことすらできなくなるからです。

冗談抜きに鬱になると相談もできなくなります。

心身を壊した結果、家族をもっと困らせてしまいます。

退職を考えているときは、その時点で家族へ相談・理解を得るようにしてください。

反対されるにしても、相談をすることで肩の荷が少しは降りるはずです。

もしあまりにも精神的にきつく、家族へ相談もできないときは、心療内科や精神科へ相談に行って下さい。

 

 

できるなら守るべき退職ルール

就業規則に「退職は何日前までに申し出ること」といった記載があるので、そこは守りましょう。

基本遅くて1か月、早い人だと半年~一年前くらいに伝えておく人もいます。

ただ病院において1か月前はシフトを組みづらいですので、引継ぎや人員の補充ができる期間を考えて、退職日の3か月前には退職の意思を伝えておくと良いでしょう。

ただし、これは病院側の都合であり、1か月前に伝えたからといった病院側は引き留めることができません。

それは就業規則より民法の方が優先されるからです。

就業規則 < 民法

民法では第627条第1項に「従業員は、退職の2週間前までに通知すればよい」と記載されています。

これは雇用期間の定まっていない社員が該当します。

派遣は給与計算期間の前半までに伝えることが記載されています。

ただし、民法に記載されているとはいえ、2週間前の退職希望は双方にとって修羅場がきます。

円満退社を目指すならば、3か月前を目安に伝えるとよいでしょう。

退職届を出したあとのトラブル

上司の中には、退職届提出後に感情的になり以下のように話してくることがあります。

  • 「就業規則を守らないため、退職金を支払わない」と言われた。
  • 「就業規則を守らないため、損害賠償を請求するぞ」と言われた。
  • 退職時、有給を使わせてもらえなかった。
  • 引継ぎが見つからないため、退職を延ばされている。
  • 社会保険等の手続きをしない。

退職届を出した後、このようなことをされた場合、立派な違法行為(労働基準法第5条に抵触)なので、即労基に駆け込みましょう。

 

退職を言い出す勇気のない人へ背中を押す偉人の言葉

あと一歩で踏み出せる。

そんな人の背中を押してくれる言葉たちです。

 

 

気に入らないことがあれば、それを変えなさい。変えることができなければ、自分が変わりなさい。

If you don’t like something, change it. If you can’t change it, change your attitude.

マヤ・アンジェロウ(アメリカの詩人)

 

変化から意味を見つけるたった一つの方法は、変化に突っ込み、一緒に行動して、そのダンスに参加することだ

The only way to make sense out of change is to plunge into it, move with it, join the dance.

アラン・ワッツ(イギリスの著作家)

 

 

悲観的な人は、チャンスの中にいつでも困難を見つける。楽観的な人は、困難の中でいつでもチャンスを見つける。

A pessimist sees the difficulty in every opportunity; an optimist sees the opportunity in every difficulty.

ウインストン・チャーチル(元イギリス首相)

 

自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ。

江副浩正(リクルート創業者)

 

まだ、ここにない、出会い。 ~リクルート~

 

いえなかった、ことばたちはどうしていますか。 ~NTT~

 

どうしても仕事を辞めたいけど言えない時の対処法

転職先を先に決めてしまう。

退職前に転職先を決めておくと、その後、絶対退職を言い出さなければならない為、強制力がある方法です。

退職先が決まれば、自身の覚悟も決まるため、退職を切り出せるようになります。

ただ焦って転職先を決めるのは当然NGです。

しっかり自分のキャリアを考えた上で転職先は決まないと失敗します。

伝えるタイミングを考える

退職は伝えるまでが山です。

特に常に難しい顔をしている上司へは伝えづらいものです。

ここではそんな難しい環境下でも伝えやすいタイミングをお伝えします。

昼食後30分経過した際

人は食事摂取をすると、食直後一時的に血糖は上がりますが、30分後に一気に下がります。(血糖値スパイク)

この状態は低血糖症状に近いものが起こるため、当然判断力が鈍ります。

このタイミングで退職を切り出すと、受け入れてもらいやすいです。

昼食を摂らない上司や菜食中心の場合は、この方法は効果がありません。

目標管理シート提出後の面談時

どの病院もボーナスの査定や昇給の関係で、目標管理シートは取り扱っているはずです。

退職を伝えるタイミングで一番いいのは、目標管理シート提出後の面談時です。

ここでは、師長が必ず面談しますので、絶好のチャンスです。

この機会を逃さないように、すっかり準備して望みましょう。

労働意向調査に記載

病院では異動・退職などを確認する労働意向調査をとる病院もあります。

退職を考えているならば、ここへしっかり記載しておくことがクッションの一つとなります。

 

転職活動を全面サポート!【看護のお仕事】

 

さいごに

以上が退職を言い出せない場面別の対処法となります。

 

退職を言い出すことはとても勇気を必要とします。

ですが、それは職場に対して真面目に向き合っていた証拠です。

真剣に仕事へ向き合ってきたからこそ、退職を切り出すのも難しいと感じるのです。

仕事に対して敬意を払っていなかったら辞めることに躊躇はしません。

でも、だからこそ自分の気持ちに変化が見られたのなら、しっかり自分の口で退職を伝えなけばなりません。

それが次のステップへ進む自分への偽りない回答にもなるからです。

後悔ない自分の人生を歩めるように応援しています。

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